イーサリアム現物ETF、116億円超の流出|ブラックロックが主因
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米国のイーサリアム現物ETFは5日、合計で7521万ドルの純流出を記録した。
ブラックロックからの流出が主因
今回の流出 は、特定のファンドによる動きが大きく影響している。
データによると、ブラックロックが提供するiShares Ethereum Trustから7521万ドルが引き出された一方、他の8つのETFでは資金の出入りが見られなかった。
これにより、市場全体での純流出額はETHAの流出額と一致した。流出は2日連続で発生しており、前日の4日には4157万ドルが市場から流出していた。
その直前の3日には、フィデリティのFETHが主導する形で1億4016万ドルの流入があり、短期的な資金フローは不安定な状況が続いている。
市場価格も軟調に推移し、 イーサリアム(ETH) は3030ドル付近で取引されている。
過去24時間で2.7%、30日間で10.3%の下落を記録し、投資家心理への影響が懸念されている。
機関投資家の動きと市場の対照性
今回の流出がブラックロック単独で発生した点は、個人投資家の一斉売却ではなく、特定の機関投資家による戦略的な資金移動を示唆している。
利益確定や月末リバランスが行われた可能性がある。
一方、ビットコインETFは同日に5479万ドルの純流入を記録し、暗号資産市場内でも資金の明暗が分かれる形となった。
ETH関連資産に対するセンチメントは短期的に弱含んでいる。
現在、イーサリアムETF全体の運用資産残高は189億4000万ドル。
ローンチ以降の累積純流入額は128億8000万ドルに達し、長期的には資金流入が定着している。
ブラックロックETHAは累積で130億9000万ドルの純流入を維持している。
供給不足と長期的な展望
価格への下押し圧力が続く一方で、オンチェーンデータは異なる市場構造を示している。
5日時点で、取引所に保管されているイーサリアムの供給量は総供給量の8.84%まで低下し、過去最低水準を記録した。
これは ビットコイン の取引所残高比率14.8%を下回り、市場に出回るETHが極めて少ないことを意味する。
多くのイーサリアムがステーキング、L2ネットワーク、長期保管ウォレットなど、売却されにくい場所にあると指摘され、売り圧力は限定的とみられている。
なお、ブラックロックETHAには前日の4日に2840万ドルの流入があり、機関投資家の動きは日々変動している。
週単位の流出はネガティブ材料となるものの、長期的なトレンドが崩れたと判断するのは時期尚早だろう。
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